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道楽部屋

2016年1月30日土曜日

セミデラコン童夢 修理完了

12月から診てきたセミデラコン童夢。

スロットルコントロール部の専用ICの故障で、
ステアリング側の良品ICを移植してもまだ動作が不安定で、
一旦は修理を諦めたのでしたが、ちょくちょくコメントを頂く、
名張つつじヶ丘おもちゃの病院の大泉さんから多大なる技術的支援を頂き、
ICおよび周辺定数をpicマイコンで置き換える手法で、修理が無事完了しました。
大泉さんにはこの場を借りて御礼申し上げます。

専用ICをpicで置き換えちゃうなんて、凄い人ですね。

この結果を公表しなくては、宝の持ち腐れになってしまうので、
ここに写真付きで公開します。

まずは信号確認風景です。
波形を観ながら時間かけて検討する時は、
こんな風にリード部品を取り付けてプローブを引っ掛けます。

スロットルのパルス波形。
レベルは電源電圧である7.5Vdc。
Lo部分のパルス幅でコントロールしています。
ニュートラル状態で標準は1.5ms(ミリ秒)なのですが、現状は写真のように2ms。
これは送信機のトリムでも調整しきれなかったので、
操作レバーと可変抵抗の角度を調整するというメカ的手法で解決しました。

大泉さん開発のpicマイコン用プログラムが、
開発環境の違いでうまくプロジェクト化出来ずに、2日間悩みました。
身内のHドクターにも相談し、なんとかプロジェクト化に成功。

ビルドしたプログラムをpicに書き込む作業も、久しぶりすぎて躓き。
自作の書き込み用基板がイモだったようで、
ブレッドボードで直結したらあっさり書き込み成功。
ここでも丸1日を要しました。
普段やってない事をやるのって大変です。

本体メイン基板のICの穴に、載せ替え用にピンソケットを取り付け。

裏面側で1本線材を追加して、入力パルスを負論理から正論理に切り替えています。



置き換えるpicを載せた疑似IC基板を作ります。
小さくないと載せられないので小型仕様で仕上げます。
高さ方向は若干余裕が有るので、気にしないでもOK.
入力パルスが7.5Vでは大きいので、抵抗で分圧しています。

電源電圧も7.5Vでは大きすぎてpicが壊れますから、3端子Regで5Vにしています。

メイン基板に載せたところ。


火入れし動作確認。
動き始める時のHブリッジ出力波形。


こんな具合で見事に修復が完了しました。
おもちゃ修理での載せ替えでは、小さくて安価なpicが最適ですね。
自分でもプログラムが作れるように勉強しなおす必要性を痛感した次第です。





2016年1月24日日曜日

モリコロ小原

1/24(日)小原おもちゃ病院に参加して来ました。
先週の雪がしっかり残っています。
到着時の外気温は-2℃ !

当日受付は1件。
体育委員の方のおもちゃっぽい餅つき機です。
K院長の確認で異常所見見られず、
現地でオーナーにも動作確認で餅を搗いてもらい、
きちんと搗きあがりました。おすそわけもゲット。

私は、モリコロの他院受付け品で修理困難な物の修理をしていました。
1つはライダーベルト。
リングを近接させると反応する機能が働いていません。
開けて確認。
なんと13.56MHzのRF-IDの技術が使われています。
誘導式読み書き通信設備】 といい、私の本職の一部でも有ります。

EDYやSUICA,MANACA、ななこ、WAONなどの非接触カードと同じです。
技術的には枯れているものの、おもちゃに使われているとは驚きです。
技適の認証はどうしてるんだろう?

ポケットオシロで水晶発振子の発振波形を当たると、
DCバイアスはOKなのに発振して いません。
13.56MHzの水晶は手持ちの部品が無かったので、
動作確認に10.245MHzを取り付け、正常に発振する事を確認しました。

もう1つのレジのおもちゃも、なんと同じくRF-IDでカードを読み取る物。
こちらは水晶はOKで、読み取り機の7芯ケーブルの1本の断線が原因。
これも、そんなケーブルの補修部品は持ち合わせが無く、
どうせ部品待ちならと、13.56MHzの水晶発振子を取り外し、
ライダーベルトに移植しました。これでベルトは治療完了です。
動作チェックでOK。
スピーカーの音質が劣悪で、何を言ってるのかは不明ですが、
リングを近づけるとちゃんと反応してセリフが変わります。

レジは預かりでお持ち帰り。
外した水晶発振子を発注しないといけないんですが、
秋月では扱いが無く、他を探し中。

おもちゃにも色んな技術が入って来ていますね。


2016年1月23日土曜日

定期開院 1/23

暖冬の筈が、最高気温が3.3°C 寒っ!
そんな今日も粛々と定期開院です。

依頼20人35件、まあまあいつものペースです。
他のDrの状況をサポートしつつ、開院中にやったのはこれ

お風呂シャワーが動かないと。
良くある劣悪防水のやつです。

電源、スイッチ部は大丈夫。

あとはモーター。
通電チェックすると、回らず、電流が2Aほど流れます。
完全なモーターロックですね。

プラのこで切開します。

取り出したモーターを成型部品のケースから取り出すのが大変な作業で、
結局開院時間内に終わらずお持ち帰りに。

いろいろやる事がたまってしまっているので、
他の入院修理依頼品はお断りさせて頂きました。
で、帰宅後、相撲をラジオで聞きながら、なんとかモーターを取り出し。
やはりサビサビです。これ最悪のおもちゃですね。
風呂場でこんなもんで遊んでんじゃねぇ!
ちゃっちゃと洗ってとっとと出ろ!。



260モーター交換
ケースの切ったところをG17ボンドで封止し養生します。
あとは明日、水道管用の白いテープで気休めの防水してヨシとしよう。

明日はモリコロおもちゃ病院の小原診療所。
小原は多分雪。
スタッドレスに替えておいたので雪道運転が楽しみです。








2016年1月21日木曜日

3DS治りました

一旦は修理を断念した3DS。
別件で調べものをしていて、3DSの電源落ちについての情報を発見した。
上LCD部に行くフレキシブルケーブルの断線で同症状が出るとの事。
今回の指摘も、開けると電源落ちなので、関連が有りそう。

ってな訳で再度チャレンジです。
上LCD部の分解   どえらい大変でした。
スピーカー部に行くフレキに断線が有りました。
ヒンジに近くてストレスがかかる場所です。
メイン基板を外した時に確認しているんだけど、
バラして取り出さないと発見は難しいです。
LCDのバックライトの電源ラインが断線しています。

全体像はこんなんです。
スピーカーと3D調整VRとLCDバックライトの信号が通っています。

3DSはLCD、WiFi、バックライトがきちんと起動しないと最終起動しない仕様だそうな。
メイン基板だけで確認しての判断は、私の診断ミスでしたね。

アマゾンAZなんとか? で部品代¥1円 計¥791円。
それならと2枚にすると合計金額が倍になる。
なんだこれは、怪しい新手の中華通販かと思いながらも、仕方なく発注。

どうせ2週間はかかるだろうと高をくくっていたら、なんと2日で到着。
出荷は県内でした。驚きましたね。
補修部品だから急ぎが多いので、なんとかポストで送る事にしているとの事。
素晴らしい。
でも新品じゃなく使用済み部品でした。
ジャンクから取り出したやつでしょう。
痛みは殆ど無く、使用上全く問題ないです。

組立てがまた大変。
ヒンジにフレキを通す時にフレキを痛めないよう慎重な作業を要求されます。
何度もやり、休憩し、後悔し、トータルで3時間ぐらい。
気休めですがテープで補強しておきます。

火入れ 無事起動 開け閉めしてもOK。
勝手が解ったので、もし次が有れば多分1時間で出来る。

でも、他のフレキを痛めたりの2次不良の危険性も高いし、あまりやりたくはない。


2016年1月16日土曜日

治療状況




まずは3DSLLのタッチパネル。

交換する為にバラします。

原因特定の為に私物の3DSLL(モンハン専用機だったがNew3DS発売で引退)
からタッチパネルを外そうと開けたら、魔改造箇所があらわに。

タッチパネル交換したところ、正常に動きました。




さっそく中華通販に部品を発注しました。
1ロット10個だと¥3000円ちょっとでしたが、そんなに買ってもしょうがないので、
2個で¥942円、1個あたり¥471円です。
これN天堂に修理に出すと¥4000円越え !
技術料と言ってもさしたる技術は必要の無い、単なる部品交換なんだけど。

次に音出ずの警視庁パトカー。
スピーカー出力のビニル電線が半田付けの所で断線していました。



半田づけ修整と補強で桶です。

最後が電源落ちの3DS。
残念ながら原因特定出来ず。
メイン基板がNGなのは確認出来たのですが、故障個所特定出来ず。
まあ、何でも治せる訳じゃないですから。
回路図もパターン図も無いし。無理無理。


来週は雪の予報なので、今日はスタッドレスタイヤへの交換を予定。
明日からセミデラコンの解析とpicへの載せ替え検討に入ります。




2016年1月9日土曜日

定期開院 1/9

新年1回目の開院日です。
今年もぼちぼち行きましょうか。

ドクターは10名とやや少な目、依頼件数は忙しくて未確認。


開院中に診た最初はこれ。
ベネッセのしまじろうリズムハンドル。
電源のスライドSWの接触不良でした。
お料理モードの動作が良く解らなくて、手間どってしまいました。

次はプラレールアドバンス。
指摘箇所は他のドクターが修理済みだったんですが、
受け取り後に車輪が片方向で回らないと御指摘。
そうゆうの最初に言わんかい。
カウンターギヤのシャフトを受けるフレーム部が削れてギヤがガタガタ。
銅箔テープを折りたたんでスペーサ代わりに取り付けてOK。
でも長くは持たないと思われます。シャーシを交換しないとだめですね。
そのへん返却時に良く説明しないといけないです。

あとはお持ち帰りで3DSが3台とパトカーの音出ずが1台。
3DSはヒンジ部破損と、タッチパネル効かずと、開けると途中で上部LCDが消える。
ヒンジ破損は2液樹脂接着剤で補修。
これでだめなら外装をジャンクで探して交換するしか手が無いですね。

タッチパネル効かずは多分下LCDユニットの故障。
ここまで開けて確認しましたが、悪そうな箇所は見られず。
自分の3DSLLのLCDを外して取り付けて確認して、原因を特定する事にしよう。
下LCDは密林で¥2251円で売られています。N天堂修理だと¥7000円越え。
交換の場合はオーナーにご相談してからですね。

3DSのあと1台とパトカーは手つかず。

あわてずあせらずあきらめず 地道にやって行きましょう。