平日の為か依頼者は無し。ボランティアは常に地道な活動です。
毎月欠かさず続けて行き、
他所では治せないような重症患者も余裕で治療して行けば、
そのうち口コミで集まるようになるでしょう。
難しそうな故障の時は、観光ついでに小原に持って行こうと。
この日診たのは、母体のモリコロおもちゃ病院の入院患者。
トイラジとfijitです。
まずトイラジ。単三8本で動くデカい車体です。
離れると動かない&送信機から煙が出た! との指摘。
受けたおもちゃ病院で先に診断したドクターのメモに、
【終段トランジスタが壊れた?】と書かれています。
終段などという用語を使う人は、それなりに解っている人っぽいですね。
まず電池の電圧を確認。8本とも0.6Vぐらい。ダメダメですね。
受付け時の電圧チェックをお奨めしました。
元気な電池を入れて症状を確認。確かに50cmぐらい離すと操縦不能。
受信アンテナが欠損かと確認の為ボディを外します。
画像の白いビニル電線が受信アンテナでした。これはまあオッケーです。
次に送信機の確認。
メモの通り送信出力増幅Tr(中央左側)が焼損しています。
内部の異常発熱で膨張・破裂した跡がクレーター状になっています。
樹脂が燃えるのと周辺のフラックスが蒸発するのとで、
煙も出ますし嫌な臭いも発散します。
その場で検索した仕様書の推奨回路図には、2SC1959との記述が有ったので、
モリコロおもちゃ病院の代表に、購入可能そうなお店等の情報と共に伝えました。
今確認すると、2SC945との記述も有ります。
チップTrなので、交換スキルの有るドクターが居ない可能性が高いので、
その時は再度依頼を受ける事にしました。
もう1件のfijit。去年ぐらいに出た、ファービーの親戚みたいなのですかね。
バラシた状態で引き継ぎました。けっこう高密度実装です。
上のトイラジもチップTr使ってたし、おもちゃの基板の面実装化も、
30年かかってようやく進み出して来ているようですね。
電源ラインの電界コンデンサがイモハンでしたが、症状には無関係でした。
ポケットオシロでチェックして、クロックが発振していません。
時間も無くなったので、預かって来ました。
難しそうですが、水晶発振子交換とか、他にまだやれる事は有るので、
あきらめずに治療を進めます。
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